2010 年 5 月 23 日 のアーカイブ

中村直史 10年05月23日放送



えらい人はいいこと言う/アンリ・ド・レニエ


人生のすべてにおいて、
ものを言うのは経験だ。

そう思っていたら、
遠くフランスから反対意見が聞こえてきた。

「燃え上る青春」を書いた
フランスの小説家、アンリ・ド・レニエは言う。


 恋には経験というものはない。
 なぜならその時にはもう恋していないのだから。


恋に落ちるたび初心者に戻ってしまうなんて
困ったものだ。










えらい人はいいこと言う/タヒチ人


座右の銘は何ですか?
と聞かれて
即座に答えられる人を尊敬してしまう。
それが立派な言葉だとなおさら。

でも
座右の銘が
とっても力が抜けてる
という人のほうが
友だちになれそう、とも思う。

たとえば私の友人の
座右の銘は、


 アイタ・ペアペア


タヒチ人がよく言う、
「気楽にやろうよ」。
という意味の言葉らしい。

毎日いろいろありますね。
でもまあ、アイタ・ペアペアってことで。





えらい人はいいこと言う/亀倉雄策


パソコンから目線をそらし
ふとまわりを見渡してみる。

壁、柱、CD、本、文具。

視界のすべては人工物で
人工物とはつまりすべてデザインされたものだ
と気づく。

目に映るものすべてのデザインが、
人を幸せにするほどステキならば
今日という一日も
ずいぶん変わるんじゃないか。

東京オリンピックの
ポスターをつくったことで知られる
デザイナー、亀倉雄策。

彼はそんなデザインに関する考えを
追求した人だった。


 デザインとは明るい生活の歌でなくてはならない。


同感です。
だって、人生は、
明るい生活の歌に満ちていたほうがいい。





えらい人はいいこと言う/マザー・テレサ


マザー・テレサ。

・・・いま、その名前を聞いて
どんな姿を思い浮かべましたか?

貧しい人々に手を
差し伸べている姿
ではありませんでしたか?

でも、マザー・テレサが
その人々を貧しいと思っていたかどうかは疑問。
彼女にとって貧困とは別のことだった。


 ほほえみ ふれあいを
忘れた人がいます。
 これはとても大きな貧困です。






えらい人はいいこと言う/小津安二郎


電車に乗って中づりを眺めるだけで
情報がどっと流れ込んでくる。

お金を儲けろ
生き方を変えろ
キレイになれ
そのままの自分でいろ
これを飲め
これを買え

通勤先の駅につくころには
情報が多すぎて
何をどうすべきか
よくわからなくなっている。

そんなときは、
小津安二郎の映画を思い出してみる。
落ち着きたいときには
彼の映画を思い出すようにしているのだ。

小津さんは言った。


 どうでもよいことは流行に従い、
 重大なことは道徳に従い、
 芸術のことは自分に従う


流されたってかまわないのだ。
大事なことで流されなければそれでよい。





えらい人はいいこと言う/曙太郎


彼がマットに沈む姿を何度見たことか。
どうせ、負けるだろう。
やめとけばいいのに。
と思う。

でも彼が、自身のことをそんな風に
見ていたことはないらしい。

曙太郎。
関取時代のことを振り返り、こう言った。


 全勝優勝は一度もなかった。
 いつも、序盤戦で土を付けられた。
 それでも、そこからガタガタ崩れることなく、
 気持ちを入れ直して優勝をつかんできた。
 それが、私の誇りだ。


これから彼を応援するときは、
きっと自分を応援するような気持ちで応援すると思う。

がんばれ、曙。





えらい人はいいこと言う/アインシュタイン


いやなニュースを聞いた。
いやなニュースを何種類も聞いた。
そんな日は人間が嫌いになりそうになる。

「でも」とアインシュタインは言う。


 人間性について絶望してはいけません。
 なぜなら、私たちは人間なのですから。


アインシュタインは
人生の定理も
見つけたのかもしれない。





えらい人はいいこと言う/モニカ・ボールドウィン


まいにちのことが
ちょっと憂鬱になる、
そんなとき
言葉に出会い、
何かがパッと変わることがある。

だれかが、
私の状況を見越して
わざわざ言葉を用意していたかのように。

たとえば、こんな言葉。


 朝目覚めるときが二十四時間のうち最も素晴らしい、
 といつも思います。
 どんなに疲れ切って、やるせなくても、
 きっと何かが起こるに違いないと思えるからです。
 絶対といってもいいくらい何も起こらないんですが、
 それでも、ちっとも構いません。
 絶対に起こらないとは言えませんから。


イギリスの作家
モニカ・ボールドウィンが残した言葉です。

それでは、おやすみなさい。
そして、よい目覚めを。




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