古居利康 12年9月23日放送



次男がつくった日本 ⑥五代友厚

五代友厚は、次男だった。

父は、薩摩藩士、五代直左衛門。
14歳のとき、父が一枚の世界地図を広げて見せた。
薩摩はおろか日本国は影もかたちもなかった。
けれど、同じ小さな島国である英国は載っている。

なぜ? 少年の心に芽生えた疑問は、
イギリスという国への興味に育っていった。

26歳のとき、薩摩藩の英国留学生に選ばれて、
念願の英国行きを果たす。
かの地でかれは理解した。大きな国土をもたない
英国が、なにゆえ世界に冠たる帝国を築いているか。

経済だ。経済がこの国を大きくしている。

帰国後、五代の才能を認めた薩摩藩は、
藩の経済をこの若者にまかせた。
維新後は、大阪に株式取引所や商法会議所を設立。
日本経済の重鎮となった。

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