佐藤理人 13年2月16日放送



ミカ・ハッキネン⑤「最悪のクラッシュ」

どんな天才レーサーも事故と無縁ではない。

フィンランド最速の男ミカ・ハッキネン。

1995年のオーストラリアグランプリで
コンクリートの壁に激突したハッキネンは、
舌を噛み切る意識不明の重傷を負う。

 正面からぶつからなければ、
 恐怖を克服することはできない。

病院のベッドでそう悟った彼は、
翌年の復帰戦を同じサーキットで迎える。

世界が注目する中、
クラッシュしたコーナーを難なくクリアし、
5位という好成績でゴール。

スタッフに拍手で迎えられた彼は、

 5位で騒ぐな!

と悔しがった。

不幸を糧にできるのもまた、天才の所以。

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