佐藤延夫 13年9月1日放送



遅咲きの人 新田次郎

新田次郎が小説の世界に足を踏み入れたのは、
40を過ぎてからのことだった。

作家と役人という二足のわらじで、
毎晩、仕事を終えて家に着くと
7時から11時まで机に向かっていたそうだ。

彼は67歳でこの世を去ったが、
亡くなる一年前に、原稿用紙を三万枚も注文していた。
一日十枚ずつ書いたとしても、およそ十年はかかる。

遅咲きの花は、散るときのことなど考えない。

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