大友美有紀 14年6月7日放送

140607-04
Rodrigo_Soldon
「オスカー・ニーマイヤー」空中に咲く花

ブラジル建築界の巨匠、オスカー・ニーマイヤーは、
とても仕事が速かった。
リオデジャネイロのニテロイ現代美術館の最初のスケッチは、
小さなレストランで注文した魚を待っている間に、
ナプキンにささっと描いたものだった。
その美術館は空中に咲く花のように建っている。

 景観が壮大なので、自然の景色を隠したくなかった。
 私は建物を建てて、景観を広げなければならなかった。
 中心の支柱から建物は花のようにのびやかに立ち上った。
 この美術館は、この場所で美しいものを保存しなくてはいけないのだ。

 
2012年12月、オスカー・ニーマイヤーは、104歳で亡くなった。
自分の建築は、政治的で公共の巨大な建物が大半だけれども、
一般の人々、無力な人々に喜びを与えてきたものもあると思う、と語っていた。
ありきたりなものを嫌い、抑圧する側へ反抗しながら、
謙虚なヒューマニストだった。

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