2016 年 10 月 16 日 のアーカイブ

河田紗弥 16年10月16日放送

161016-01

チャールズ・モンロー・シュルツ ~誕生~

チャールズ・モンロー・シュルツは、
1922年、アメリカミネソタ州で生まれた。

チャールズは、小さい頃から、絵の才能に恵まれていた。
幼稚園の先生に言われた、
「あなたは画家になるかもしれないわ」というひと言を胸に、
絵を夢中で描き続けた。

彼は、勉強は得意だけれど、内気だった。
2学年飛び級をした小学校時代に、クラスメイトに仲間外れにされてしまう。
そのちょっぴり苦い経験が、ある主人公の誕生につながっている。

1950年、彼は心の悩みや葛藤を子どもたちがどう乗り越えるかをテーマに、
ひとつのコミック作品を書きはじめる。
主人公の名は、チャーリーブラウン。

彼と彼の飼い犬スヌーピーが繰り広げる、
人気コミック「ピーナッツ」はこうしてはじまった。

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河田紗弥 16年10月16日放送

161016-02

チャールズ・モンロー・シュルツ ~一匹の変わった飼い犬~

代表作「ピーナッツ」で知られる漫画家、
チャールズ・モンロー・シュルツ。

彼は13歳のとき、一匹の犬を飼い始める。
「スパイク」と名付けた、その一匹の犬は、
まるで人間の言葉を理解しているかのような行動をしたり、
画鋲やかみそりを食べてしまったり…。
とにかく変わった犬であった。

この「スパイク」を描いた漫画が、新聞に掲載され、連載がはじまった。
その漫画のタイトルは「リル・フォークス」

そう、この「スパイク」という一匹の犬こそ、
あの人間より人間くさい犬「スヌーピー」のモデルなのだ。

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河田紗弥 16年10月16日放送

161016-03
lethaargic
チャールズ・モンロー・シュルツ ~Good grief~

「Good grief」

チャールズ・モンロー・シュルツ作の
人気漫画「ピーナッツ」に登場するチャーリーブラウンやライナスなどの
子どもたちが度々言うセリフである。

彼の描く「ピーナッツ」では、
子どもの「もう、だめだ」「できないよ」といった
心の悩みや葛藤を多く描いている。

彼らは強がることなく、
野球の試合でミスをしたとき、
勉強ができないとき、好きな女の子にフラれちゃったとき
大きな声で「Good grief!」と嘆く。

この「Good grief!」をどう訳すか。
直訳だと「うれしい悲しみ」という意味だが、
最初に翻訳を手がけた谷川俊太郎はこう訳した。

「やれやれ。」

後向きなような、前向きなような。
乗り越えようとしているような、いないような。

「やれやれ」には、子どもたちのリアルな気持ちが込められている。

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河田紗弥 16年10月16日放送

161016-04
x-ray delta one
チャールズ・モンロー・シュルツ ~名言の裏に隠された事実~

人気キャラクター「スヌーピー」で知られる
チャールズ・モンロー・シュルツの「ピーナッツ」。

1950年から2000年までの50年間で
1万7897回にわたり、連載された。

しかし、最初から、順風満帆だったわけではない。

あまり経済的に豊かではない家庭であったのにもかかわらず、
自分を高額な美術学校に通わせてくれた両親。

その両親に、はやく恩返しをしたい。
そんな一心で、自分が描いた漫画を雑誌社に持っていくものの、
時代は第二次世界大戦。まったく受け入れてもらえなかった。

しかし、彼は決して諦めなかった。

彼が描く「ピーナッツ」の中で、チャーリー・ブラウンが
「いつの日か願いが叶うといいなあ」とぼやいたときに、
スヌーピーはこう答えている。

「そうなるように生きていかないとね」。

チャールズの人生そのままのコトバだ。

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河田紗弥 16年10月16日放送

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Arthur Lim
チャールズ・モンロー・シュルツ ~スヌーピーからの教え~

チャールズ・モンロー・シュルツが描く漫画「ピーナッツ」の
人気キャラクター「スヌーピー」。

趣味は、小説執筆とガールハント。
野球に、ホッケーに、どんなスポーツも無難にこなし、
車や飛行機の運転もお手の物。

人間より人間くさい、このスヌーピーという一匹の犬。

ある日、
スヌーピーの友達であるルーシーが、
人間に比べると、できないことや不便なことが多い犬であるスヌーピーに
「ときどき、あなたがどうして犬なんかでいられるのか、不思議に思うわ」と
語りかける。

そのときスヌーピーは、いつものように
犬小屋の上に、ごろんと寝転がりながら、こう答える。

「You play with the cards you’re dealt …whatever that means.」

配られたカードで勝負するっきゃないのさ、それがどういう意味であれ。

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河田紗弥 16年10月16日放送

161016-06
Giulia van Pelt
チャールズ・モンロー・シュルツ ~悲しみを癒す薬~

チャールズ・モンロー・シュルツ作の漫画「ピーナッツ」の
主人公「チャーリー・ブラウン」。

彼は不器用で、自他ともに認める冴えない性格ではあるものの、
その優しさや素直さのおかげで、みんなに愛されている。

ハロウィンの日。
カボチャの大王が現れずに落胆していた友人のライナスは
「悲しみを癒す薬って、どんなものかなあ」とチャーリーブラウンに尋ねる。

すると、チャーリーブラウンは得意げに、こう言った。

「A chocolate-cream and a friendly pat on the back.」

ひと粒のチョコレートと友達が背中をポンと叩いてくれることだよ。

そしてチャーリーブラウンは、ライナスに
チョコレートを手渡し、背中をポンと叩き、立ち去るのだった。

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河田紗弥 16年10月16日放送

161016-07
kevin dooley
チャールズ・モンロー・シュルツ ~1回に1日ずつ~

チャールズ・モンロー・シュルツ作の漫画「ピーナッツ」に出てくる
ひとりの女の子「サリー」。

主人公「チャーリーブラウン」の妹でありながら、
いつも兄のことをうまく丸め込んでしまう、ちょっぴり理屈っぽい女の子。

そんなサリーたちが通う学校で、
〝自分はどのようにこれから生きていきたいか〟をテーマに
プレゼンテーションをしなさいという宿題が出た。

そしてサリーは、
そのプレゼンテーションでこんな名言を残している。

「They say the best way is just to live one day at a time…」

最善の生き方は1回に1日ずつ生きること。

そして彼女はつづけて、こうみんなに語りかけた。

「If you try to live seven days at a time, the week will be over before you know it.」

もし一度に七日生きようとしたら、知らない間に一週間が終わってしまうでしょ?と。

さて、あなたにとって、今日という一日は、どんな人生でしたか?

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河田紗弥 16年10月16日放送

161016-08
Rojer
チャールズ・モンロー・シュルツ ~理解ができる助言ほど…~

チャールズ・モンロー・シュルツが手掛けた
人気コミック「ピーナッツ」に登場する女の子「ルーシー」。

威張りん坊で、口を開けば、わがままばかり。
チャーリーブラウンのことをいじめるのが大好きで、強気な女の子。

でも、そんなルーシーも
チャーリーブラウンに、彼女なりの優しさを時折見せることがある。

ある日、友達に注意をされ、
すごく落ち込んでいるチャーリーに、
ルーシーが
「彼が言ってきたこと、ちゃんと理解できているの?」と尋ねると、
彼は「もちろんさ!」と悔しそうに答える。

そんなチャーリーブラウンに、ルーシーは
こんな一言を贈っている。

「Never take any advice that you can understand… it can’t possibly be any good.」

理解できるような助言はきかないこと…
ぜんぜん役に立たないにきまっているわ!

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