蛭田瑞穂 18年12月16日放送

181216-01
oschene
一枚の、楽譜

ヨハン・セバスチャン・バッハ晩年の楽曲集「音楽の捧げもの」に
「蟹のカノン」と呼ばれる作品がある。

正式な曲名は「2声の逆行カノン」だが、
その独特なコード進行が横歩きの蟹を思わせるため、
「蟹のカノン」と呼ばれるようになった。

「蟹のカノン」の楽譜は音符が回文のように並んでいる。
そのため、前後どちらから演奏しても楽曲が成り立ち、
ふたりの奏者が同時に前後から演奏すると素晴らしいハーモニーが生まれる。
さらに、最初と最後の音がつながるため、曲は無限にループする。

一枚の楽譜の中にバッハは無限の創造性を生み出す。

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