澁江組・奥村広乃

奥村広乃 18年12月9日放送

181208-01
かがみ~
雪は花

1000年以上も昔。
雪を花に見立てた歌を詠んだ人がいる。

 霞たち このめもはるの雪ふれば 花なき里も花ぞ散りける

詠み人は三十六歌仙の一人、紀貫之。
まだ花の咲いていない里に花のような雪が降る。
なんと美しい風景だろう。

平成最後の冬。
雪がこの都会を白くしたら。
その美しい余白を
あなたは何に見立てるだろうか。

topへ

奥村広乃 18年12月9日放送

181208-04
kazutan3@YCC
雪だるま選手権

真っ白な雪は、想像力を刺激する。

「雪だるま選手権」
SNSでこのハッシュタグを検索すると
雪だるまの概念が覆る。

愛らしい動物の姿、
有名なキャラクター、
ちょっぴり怖い人間の像まで。
様々な雪だるまを見ることができる。

雪だるまも多様性の時代。
丸いボールのような雪玉を
重ねるだけが雪だるまではないのだ。

あなただったら
どんな雪だるまで、
「#雪だるま選手権」に参加するだろうか。

topへ

奥村広乃 18年10月14日放送

181014-01
Photo by jamesjustin
原宿と浮世絵

若者文化の街。
原宿。
その賑やかな通りを
一本入った所に、
「太田記念美術館」はある。

そこは浮世絵を展示する美術館。

作品を保護するため薄暗い館内。
訪れる人は思わず小声になる。
そして緻密に描かれた人物や、
美しい色彩の景色に見入るのだ。
海外からも
多くの観光客が足を運んでいるという。

最新のポップカルチャーと
江戸庶民の芸術。
原宿で、2つの文化を
味わってみるのはいかがだろう。

topへ

奥村広乃 18年10月14日放送

181014-06

浮世絵の中にいる人

浮世絵師 歌川広重。
日本各地の風景を大胆な構図で描き上げた。
『東海道五十三次』を
教科書で見た人も多いだろう。

それらの風景の中には、
そこで暮らす人が描かれている。

降りしきる雪の中、背中を丸めて歩く旅人。
裸になって海ではしゃぐ子供。
傘をさして立ち話をする女性。
酔っ払って醜態を晒す人。
眠りについた子を背負う父親。

200年近く前に描かれた浮世絵の中に、
今と変わらない人の営みを感じる。

人間の根っこのところは、
時代や服装が変わっても、
そう変わらないのかもしれない。

topへ

奥村広乃 18年7月29日放送

180729-04
Aimaimyi
タイヤ公園

東京都、大田区、蒲田。
ここに一風変わった公園があるという。
その名も西六郷公園。
通称タイヤ公園だ。

名前の通り、公園内はタイヤだらけ。
タイヤのブランコ、
タイヤの道、
タイヤのジャングルジム。

園内には、3000あまりものタイヤがあるという。

中でも目を引くのは、
高さ8メートルもある、タイヤ怪獣。
この公園のシンボルだ。

使われなくなったタイヤを集めて作ったというこの公園。
ただ面白いだけでなく、エコでもあるのだ。

topへ

奥村広乃 18年7月29日放送

180729-06

ばなな公園

バナナの皮で滑って転ぶ。
そんな古典ギャグがある。
実は100年以上前から
このギャグはあると言われている。

東京には、
そんなバナナを滑れる場所がある。
練馬区立ばなな公園。
ここに、バナナの形をした滑り台があるのだ。

滑り台の他にも、
バナナのベンチ、
バナナにまたがって遊べるバネのついた遊具もある。

鮮やかな黄色。
独特なフォルム。
不思議な魅力があるバナナ。
あなたも一つ、滑ってみてはいかがだろうか。

topへ

奥村広乃 18年5月20日放送

180520-03

マリリン・モンローとジーンズ

今日は、ジーンズの誕生日。

丈夫で破れない。
ブルージーンズの始まりは、男性の労働着であった。

その実用的でしかなかったジーンズを、
女性のファッションアイテムに価値転換をした人。
それが、マリリン・モンローだった。

1961年。
映画『荒馬と女』でブルージーンズを履いたモンロー。

第二の皮膚のように、彼女にフィットしたジーンズ。
馬に乗って駆け回る時も、
寝そべって休憩する時さえも、美しい。
映画を見た当時の女性たちは、
そのジーンズ姿に魅了された。

「ほんとうの魅力は、女らしさによって生まれるものよ。」

そう、モンローは言う。
彼女の魅力は、男性向けのジーンズを履いてもなお
隠れることはなかった。

魅力的なスタイルを保つために
運動を欠かさなかったモンロー。
ジョギングの時にも、ブルージーンズを履いていたという。

topへ

奥村広乃 18年5月20日放送

180520-04
Sharon Mollerus
アンディ・ウォーホールとジーンズ

今日はジーンズの誕生日。

ブルージーンズに嫉妬した。
そんな、アーティストがいた。
ポップアートの教祖、アンディ・ウォーホール。

彼は、非常に高尚であった絵画の世界に
キャンベルスープ缶やマリリン・モンローなど
大衆文化を持ち込んだ。

その反逆スタイルは、
彼のファッションにも通じている。
黒いタキシードの上着に、
カジュアルなブルージーンズを合わせて
パーティに参加したのだ。

彼は著書で、こう語っている。

「ぼくもブルージーンズみたいなのを発明したかった。
 あれだけ大衆的で、人に覚えてもらうものをさ。」

topへ

奥村広乃 18年3月11日放送

180311-04
ktanaka
阿久悠 竜飛岬の赤いボタン

青森県、竜飛岬。
津軽半島の最北端。
ここには、赤いボタンがある。

それを押すと
『津軽海峡冬景色』が流れだす。
それもかなりの大音量で。

もしもあなたが、
この歌を熱唱したくなったら
青森県の竜飛岬へ
足を運んでみてはいかがだろうか。

この歌を作詞した阿久悠も
「無駄と遠回りほど価値のあることはないのだ。」と言っている。

風の岬とも呼ばれる竜飛岬では、
天気が良いと函館までよく見えるという。

topへ

奥村広乃 18年3月11日放送

180311-07

小山 優子 青森の青いりんごジャム

りんごといえば赤い。
そんな常識が覆されてしまいそうな
りんごジャムが、青森県にある。

「青い森の天然青色りんごジャム」。
そう、青いジャム。
空よりも深いその色は、
白神山地の青池を思わせる。

青色は、天然由来。
インドのハーブ「アンチャン」で
染められている。

「この美しい青で、頑張っている女性を癒したい」

青森で英会話教室の先生をしていた
小山優子さんが生みの親。
味は青森らしいりんご味。
透き通る宝石のようなジャムである。

topへ


login