古居利康 13年6月23日放送



雨の詩集 ④八木重吉

雨の詩集。
八木重吉の『雨』。

 雨のおとがきこえる
 雨がふってゐたのだ

 あのおとのように
 そっと世のためにはたらいてゐよう

 雨があがるように
 しづかに死んでゆこう

そして、若い詩人は、
詩集を一冊だけ出して、
ほんとうに静かに死んでいった。

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