古居利康 13年6月23日放送


groovysisters
雨の詩集 ⑥種田山頭火

雨の詩集。
種田山頭火の俳句。

 夕立が洗つていつた茄子をもぐ

40歳を過ぎて山頭火は旅に出る。
ほぼ無一文。托鉢僧の姿で物乞いし、
見ず知らずの家で、ひとつまみの米を
わけてもらったりした。

 こんやの寝床はある若葉あかるい雨

五七五の形式からも、
この社会の決まり事からも、
はみ出していった、山頭火の句。
何も持たないひとの、
一種ふしぎな明るさに、
わたしたちは救われる。

 雨だれの音も年とつた

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