「一」番手の背中/柳本晶一監督
女子バレーボールの柳本晶一監督。
シドニー五輪で13位と
史上最低順位にいたチームを、
次のアテネ五輪で五位にまで引き上げた。
柳本監督のあきらめない力は、
現役時代に育まれた。
天才セッター猫田勝敏の二番手に
甘んじ続けた悔しさだ。
柳本は言う。
「技術では自分が勝っていた。」
しかし、
「猫田には人間力があった。
猫田の上げたトスを打ってやるんだ。と、
ストライカーに思わせる力があった。」
二番手から見た一番手の背中が、
いちばん遠い。
しかし、その悔しさ以上に、
二番手を成長させるものは、ない。
2015 年 1 月 24 日 のアーカイブ
渋谷三紀 15年1月24日放送
渋谷三紀 15年1月24日放送
t-miki
「一」瞬で見えるもの 高倉健と岡村隆史
日本アカデミー賞授賞式。
そうそうたる俳優陣に混じり、
話題賞を受賞し壇上に立った、芸人岡村隆史。
「高倉健さんみたいな俳優になりたいです。」
周囲から失笑が起こり、
すべった…と岡村が思った瞬間、
客席から拍手が聞こえた。
そこにいたのは、高倉健そのひと。
「健さんのおかげで、会場が明るくなった。
助けていただいた。」
と、岡村はいまでも深く深く感謝している。
たった一瞬で、
人間の器の大きさが、見えてしまうことがある。
そこで見えるものは、おそらく、正しい。
宮田知明 15年1月24日放送
「1」にまつわる関係
「今日の1分を笑う者は、明日の1秒に泣く。」
これはイギリスの政治家、
フィリップ・チェスターフィールドの名言。
少しの時間でも大切にしなさい、という格言であるが、
日本にも、似た意味のことわざがある。
「一円を笑うものは、一円に泣く。」
時間とお金、別の概念ではあるが、本質的な考え方は同じ。
時間とお金とは、浪費されがちなものの代表のようだ。
そして、お金と時間の関係で言えば、古くからこんな言葉もある。
Time is money.(時は金なり)
時間とお金、両方を大切にするのは、人間の永遠のテーマかもしれない。
宮田知明 15年1月24日放送
miguel77
「1」対「1」
1対1。
チームプレーのスポーツにおいても、
時として個人同士の能力のぶつかり合いを見ることができる。
ポルトガルの名サッカー選手、ルイス・フィーゴは、
その卓越したドリブル能力への自信から、
「1対1になったら勝負しないわけにはいかない。
なぜならオレはドリブラーだからだ」と言った。
バスケットボールのマンガ、「スラムダンク」では、
ずば抜けた個人能力を持つ流川に対し、ライバルの仙道は言う。
「1対1もオフェンスの選択肢のひとつにすぎねえ。
それがわからねえうちは、おめーには負ける気がしねえ」
チームプレーを大切にするからこそ、個人能力が生きるのだ、ということ。
1対1か、チームプレーか。いずれも、正しい考え方のように思える。
あなたはどちらの考え方が、好きですか?