福宿桃香 15年12月12日放送

151212-03
mezzoblue
ケーキの話 ピエスモンテ

アメリカやイギリスにおいて、
ケーキは昔から、特別な日の家庭料理だ。
母親が自己流のアレンジを加え、
家ごとにそれぞれのケーキが出来上がる。

フランスのケーキは違う。
ケーキ作りは専門職であり、
味、形、飾りつけの果物の数まで、
決められたレシピに従って仕上げることが
最も重要とされている。

レシピのほとんどは、
18世紀・19世紀の菓子職人達によって生み出された。

彼らの頂点にいたのが、アントナン・カレーム。
エクレアやムースなど、彼が考案したケーキは数えきれない。

カレームの最大の功績は、
ピエスモンテと呼ばれるデコレーションケーキ。
クリームやアイシングを建築物のように高く積み上げる、
いまや結婚式に欠かせない、あのケーキである。

類まれなる創造性でケーキを創り続けた彼は、
生前こう語っていた。

「芸術には五種類ある。絵画、彫刻、詩、音楽、建築。
 そこから分かれた大きな枝が菓子だ。」

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