2016 年 6 月 4 日 のアーカイブ

佐藤延夫 16年6月4日放送

160604-01 Confetta
大恋愛の果てに ルー・ザロメ

存在するだけで、男の人生を変えてしまう女がいる。
ロシア生まれの女流作家ルー・ザロメは、そのひとりだろう。
哲学者ニーチェでさえも
彼女にすっかりのぼせあがり、
何度も恋文を送り続けた。
叶わぬ恋に苦しみながらも、
ニーチェは「ツァラトゥストラはかく語りき」を完成させる。
もう一人、ザロメに惚れ込んだニーチェの友人、
パウル・レーは、彼女と別れた4年後に
スイスの山中で謎の死を遂げている。
大恋愛は、名作と悲劇を生んだ。


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佐藤延夫 16年6月4日放送

160604-02
大恋愛の果てに ピエール・キュリー

フランスの物理学者ピエール・キュリーは、
知人のアパートで、魅力的な女性と遭遇する。
彼女の名は、マリー・スクロドフスカといった。
ピエールは何度もモーションをかけるが、
マリーは研究が終わると祖国ポーランドへ帰ってしまう。
そこで考えたのは、ただ口説くのではなく
「研究のパートナーになってほしい」という誘い文句だった。
やがて結婚した二人は、放射線の研究で
ノーベル物理学賞を受賞する。
キュリー夫人。
すっかり妻のほうが有名になってしまったが、
きっとピエールは満足しているだろう。


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佐藤延夫 16年6月4日放送

160604-03
大恋愛の果てに イサベル女王

中世ヨーロッパ、カスティーリアの王室に、
イサベルという娘がいた。
まだ子どもだったイサベルだが、
四十過ぎの貴族と結婚させられそうになったり、
そうかと思えばポルトガル王の後妻に推されたりと、
政略の道具となっていた。
しかしイサベルは、その申し出を断固として拒否した。
それは、隣国アラゴン王国のフェルナンドと恋仲だったからだ。
ふたりはひそかに城を抜け出し、
強引に結婚式を挙げてしまう。
そしてふたつの国も手を組み、
今のスペイン、イスパニア王国を誕生させる。
恋愛が、国家をつくることもある。


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佐藤延夫 16年6月4日放送

160604-04
大恋愛の果てに ポンパドゥール夫人

18世紀のパリ。
ジャンヌ・アントワネット・ポワソンは、
平民の子でありながら、上流階級の教育を受けて育った。
身分の高くない貴族、デティオールと結婚したが、
そのあとにサロンで出会ったのは、ルイ十五世だった。
皇太子に見初められた彼女は、
皇室からの圧力を味方にして夫と別れ、新たな爵位を手にした。
ポンパドゥール公爵夫人と名前を変えると、
持ち前の美貌と聡明さで、政界までも牛耳っていく。
ファッションセンスは抜群、
芸術への造詣も深く、
慧眼の持ち主でもあった彼女だが、
43歳の若さでこの世を去った。
人生の転機は、いつやってくるかわからない。
人生の終わりも、いつやってくるかわからない。
今日を、明日を、大切に。


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佐藤延夫 16年6月4日放送

160604-05
大恋愛の果てに エリザベート

19世紀半ばのこと。
オーストリアの皇帝ヨーゼフ1世が恋したのは
16歳の美少女、エリザベートだった。
結婚式ではすべての国民に祝福されたが、幸せは続かない。
お妃教育が始まり、口やかましい姑の監視の目が光る。
23歳になったエリザベートは、療養の旅に出た。
大西洋のマデイラ諸島、地中海、ギリシャ。
そして大好きなハンガリーへ。
ときどき思い出したようにウィーンに帰る。
こんな暮らしを30年余りも続けたという。
6月の花嫁の皆さん。決して真似してはいけません。


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