小野麻利江 15年2月7日放送

150208-06

名前のはなし ティラミス

日本でも根強い人気をほこる、
イタリアのチーズケーキ、ティラミス。

実はイタリア語で
「私を元気付けて!」という
意味を持っている。

北イタリアのトレヴィーゾという
町のレストランで、
妊娠中の女店主のために
考え出されたという。

卵黄、お砂糖、マスカルポーネチーズに、
エスプレッソ。
お腹の子を元気づけるには、
ちょっと大人な味わいだ。

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小野麻利江 15年2月7日放送

150208-07
663highland
名前のはなし 100万ドルの夜景

美しい夜景をたたえる時に使われる、
「100万ドルの夜景」という言葉がある。
ドルという単位なので、
外国で生まれた言い回しと思われがちだが、
実は日本、しかも神戸生まれ。

1953年。六甲山から見える夜景について
関西電力の副社長が
広報誌に書いたコラムのタイトルに
由来しているという。

さらに驚くべきは、その本当の意味。
「100万ドルもの価値がある夜景」
という意味で使われがちだが、
六甲山から見える神戸の電灯496万個にかかる
1ヶ月の電気代が、
当時のレートでおよそ100万ドルに
なったからだという。

実際に「100万ドルかかっている夜景」だった、
神戸の「100万ドルの夜景」。
時代が進み、1ドル=360円の固定相場制も終わり、
電灯の数も何倍にも増え、
今や「1000万ドルの夜景」なのではとも
ささやかれている。

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大友美有紀 15年2月7日放送

150207-01

「今夜は木星見物」イオ

2015年2月7日、今夜は木星が衝(しょう)となります。
衝とは外惑星が地球を挟んで太陽と正反対の位置に来ること。
晴れている場所では、一晩中、肉眼でもはっきり見ることができます。
天体望遠鏡があればガリレオ衛星も見えるかもしれません。

木星はジュピター。ギリシャ神話のゼウスの英語名。
1610年にガリレオ・ガリレイが発見した4つの衛星には、
ゼウスの愛人の名が付けられています。
一番内側を公転しているのは、イオ。
ゼウスの妻ヘラに使える女神官でした。
イオに夢中になったゼウスは、雲に姿を変え、
彼女と愛を交わします。
そして、ヘラの嫉妬を恐れてイオを白い牡牛に
変えてしまいます。

神話ではイオはヘラに追われ最後はエジプトに逃げのびます。
宇宙では、ゼウスの一番近くで回っているのです。

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大友美有紀 15年2月7日放送

150207-02

「今夜は木星見物」エウロパ

今夜、東南東の空、月の右斜め上あたり、
ひときわ明るく輝く木星がよく見えることでしょう。
ガリレオが発見した木星の4つの大きな衛星には、
ギリシャ神話の大神ゼウスの、愛人の名がつけられています。

ガリレオ衛星のうち二番目に内側を
公転しているのが、エウロパ。
ある時、天から地上を見ていたゼウスは、
海辺で遊ぶフェニキア王の娘、エウロパに
ひと目惚れをしてしまいます。
ゼウスは白いうつくしい牡牛の姿で地上に
降り立ち、エウロパに近づきます。
面白がったエウロパが背にまたがると
牡牛は風のように海を渡り
クレタ島までやってきてしまいます。
そしてゼウスの姿に戻り、おまえは世界一の幸せ者だよ、
永遠に名を残すことになるよ、とエウロパを口説き、
愛を交わし、3人の男の子をもうけました。

エウロパはヨーロッパの語源。
ゼウスの言葉どおりに名を残したのでした。

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大友美有紀 15年2月7日放送

150207-03

「今夜は木星が」ガニメデ

1610年にガリレオ・ガリレイが発見した木星の4つの衛星。
イオ、エウロパ、ガニメデ、カリスト。
すべてギリシャ神話に登場するゼウスの愛人の名です。

ガニメデはトロイアの王子、たいへんな美少年でした。
美貌に虜になったゼウスは鷲に姿を変え、
天の国へガニメデをさらってきてしまいます。
そして神の宴席で自分の盃に酒を注ぐ役目につかせます。
この役目は大変名誉なものでした。
本来は娘のヘベの役目だったため、
ゼウスの妻、ヘラは激怒してガニメデを殺そうとします。
愛する少年の命を救うため、ゼウスはガニメデを星に変えました。
水瓶を持った少年の姿が天に輝くことになったのです。

ガニメデは、水瓶座の星として酒を注ぎ
木星の衛星として、今でもゼウスのそばにいるのです。

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大友美有紀 15年2月7日放送

150207-04

「今夜は木星が」カリスト

今夜は木星が、地球を挟んで太陽の正反対の位置に来る夜です。
晴れた場所ならば、一晩中、肉眼でもよく見えるでしょう。
木星はジュピター。ギリシャ神話の大神ゼウスの英語名。
ガリレオが発見した木星の4つの大きな衛星には
すべてゼウスの愛人の名がつけられています。

4つの衛星の中で最も外側を回っているのが、カリスト。
最も美しい女、という意味で、ゼウスに愛された妖精でした。
カリストはゼウスの子、アルカスという男の子を産みます。
ゼウスの妻、ヘラはそのことに気づき、
カリストを熊に変えてしまいます。
森で暮らしていたカリストは、ある日、
立派に成長したアルカスに出会います。
懐かしさのあまり息子に駆け寄ると、
母とは知らず、アルカスは熊に弓を向けます。
それを見たゼウスは、不憫に思い、息子をこぐまに変え、
母子ともども空にほおりあげて、星座にしました。
それがおおぐま座とこぐま座になりました。

ヘラの嫉妬にもひるむことなく
たくさん恋をし、たくさん子をなしたゼウス。
その名にちなんだ木星には、
63の衛星が確認されています。

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佐藤延夫 15年2月1日放送

150201-01

大富豪のマネーライフ ジョン・ロックフェラー

アメリカの石油王、ジョン・ロックフェラー。
世界に名だたる大富豪であり、
保有する金融資産は3400億ドルにも達していた。
だが彼は、節約を愛した。
ウールの手袋が欲しかったのに
間違えて高価な毛皮の手袋を買ってしまうと、
3ドル程度の無駄遣いをひどく後悔したという。
彼のこんな言葉がある。

「私は煙草も紅茶もコーヒーも
 欲しいと思ったことは一度もない。
 なんであれ、欲しくてたまらないと思ったことはない」

無欲の大富豪は、庶民よりも慎ましい。

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佐藤延夫 15年2月1日放送

150201-02

大富豪のマネーライフ ジェームズ・ゴードン・ベネット

新聞社ニューヨーク・ヘラルドの社長、
ジェームズ・ゴードン・ベネットは
実に大富豪らしい金の使い方をした。

今では到底ありえないことだが、
電車に乗っているときに「もっとゆっくり走らせてくれ」と車掌に注文した。
願いが叶えられると、チップとばかりに1万4千ドルを手渡す。
その車掌はすぐに会社を辞めて店を開いたそうだ。

そして気に入っていたモンテカルロのレストランでも
自分の特等席に誰かが座っていると、
その店ごと買い占めてしまった。

亡くなる前に財産のほとんどを失っていたというのだから、
さぞ気持ちいい人生だったのだろう。

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佐藤延夫 15年2月1日放送

150201-03

大富豪のマネーライフ ウィリアム・ランドルフ・ハースト

アメリカの新聞王、ウィリアム・ランドルフ・ハースト。
最愛の妻と5人の子どもをもうけたが、
50歳のとき出会った若い女のため
湯水のように財産を使う。
愛人の名前は、18歳のショーガール、マリオン・デイビス。
ハーストは、彼女を大女優にするため
わざわざ映画会社を作り、
一緒に暮らすための豪邸まで建てた。
ハースト・キャッスルとも呼ばれるこのお屋敷は
165部屋もあり、プールは屋内と屋外にひとつずつ。
さらにテニスコートとエアポートまであった。
それでもまだ物足りなかったのか、動物園まで作ってしまった。
アフリカから野生動物を買い付け、
ライオン、ゾウ、キリンなど300種類以上の動物が
放し飼いにされていたという。
このお屋敷のために費やされた金額は、3000万ドル以上。
現在のレートだと、およそ3500億円にもなる。

うらやましいというレベルを超えた、呆れるほどのお金持ち。

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佐藤延夫 15年2月1日放送

150201-04

大富豪のマネーライフ アリストテレス・オナシス

ギリシャの海運王、アリストテレス・オナシス。
25歳から始めた海運業で莫大な財産を得た彼は、
ある日、ヨットを購入した。
もちろんただのヨットではない。
全長98メートル。
カナダ海軍に所属していた軍艦をヨット用に改造してしまった。
スイートルームが4部屋あり、
バスタブは大理石で作られ、
広間にはエル・グレコの絵画まで飾られた。
もちろんそれでは足りず、ギリシャ沿岸の島を買い
3つの豪邸を建てた。

金で買えないものはない、という生き方。

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