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澁江俊一 20年3月22日放送

NASA
私たちに許された水

今日は世界水の日。
水について
考えてみたくなる日。

地球上にある水のうち
人間が利用できるのは何%くらいか
ご存知だろうか。

地球上にある水は97%が海水。
淡水の割合はわずか2.5%。
しかもその約7割が氷河なので
人間が水資源として利用可能な淡水は
地球上の水の0.007%にすぎない。

しかも安全で清潔な水となると・・・

水がないと生きていけない。
私たちだからこそ
今日だけでなくこれからも
水のことを少しずつ考え続けていきたい。


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澁江俊一 20年3月22日放送

NASA
宇宙で飲む水の行方

今日は世界水の日。
水について
考えてみたくなる日。

宇宙で暮らす宇宙飛行士たちを
日々支えている数多くの最先端技術。
それはかなりの確率で
我々地上で暮らす人間の未来も
支えてくれるものになるだろう。

例えば水の技術。
国際宇宙ステーションでは
クルーのおしっこを大きな装置で
蒸留し、精製して飲料水にして飲んでいる。
究極にサステナブルな循環の姿。

この装置は宇宙飛行士の健康だけでなく
国境や人種を超えて助け合う精神も
支えている…そんな気がしないだろうか。


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澁江俊一 20年3月22日放送

RESPITE
水がつくる日本の心

今日は世界水の日。
水について
考えてみたくなる日。

日本の地形は急峻で、
雨が降ると川の水も勢いを増す。
一方ヨーロッパの川は
なだらかな平野部をゆっくりと流れていく。
 
この水の流れが
人間の精神にも影響を与えた。
水環境はそこに生きる人の心を形づくるのだ。

例えば水の少ない土地だと、人は自然に立ち向かう。
砂漠の宗教と言われるキリスト教。
その流れをくむ西洋文明は、科学で自然を支配しようとする。

しかし日本は雨も多く、豊富な水と豊かな森があった。
木の実やキノコ、山菜、魚、鳥や鹿…
森にも川にも豊かな恵みがあった。
だから自然に感謝し、支配しようとは思わなかった。

「行く川の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず」
我々の心に深く宿る、この鴨長明の言葉こそが
水によってつくられた日本の精神を、
見事に言いあらわしている。


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澁江俊一 20年3月22日放送


水と芸術

今日は世界水の日。
水について
考えてみたくなる日。

芸術家にとって水は最高のモチーフだ。
北斎は海の波のしぶきを見事に描き
モネは水面に映る光の揺らめきを
キャンバスにとどめた。

中でも最も水に取り憑かれた芸術家は
レオナルド・ダ・ヴィンチだろう。

彼の残した膨大なノートには
水や水の流れに関するものが非常に多い。
水を徹底的に観察し洞察することで
人体の血液や空気の流れへとその興味を広げていった。

人類最高の天才が最も惹かれたのが、
この星のどこにでもある水だとは。
当たり前のものを、どう見るか。
その大切さをダヴィンチから学びたい。


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澁江俊一 20年2月15日放送


心にも発酵を

発酵という現象がある。
自然の中の微生物の力を借りて
パンやチーズ、ビール、日本酒や漬物、納豆など
おいしい食べものを生み出してくれる
人類の食文化に欠かせないもの。それが発酵。

腐敗と発酵は実は「同じ」現象。
人間にとって、いいか悪いか、
ただそれだけの違いだ。

それをヒントにして
人の心も発酵すると、考えてみてはどうだろう?

何もかも上手くいかないで
やる気が起きなくなった人がいたら…
「あいつは今、腐っている」
と言ってしまうのではなく、
「あいつは今、発酵しているんだよ」
と言って見守ってみる。

その後、月日が経てばきっと
いいことが起こるはず。
そんな気が、しないだろうか?


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澁江俊一 20年2月15日放送

Allagash Brewing
発酵の発見

発酵という現象がある。
自然の中の微生物の力を借りて
パンやチーズ、ビール、日本酒や漬物、納豆など
おいしい食べものを生み出してくれる
人類の食文化に欠かせないもの。それが発酵。

微生物はまた
食物にカビを生やさせたり、腐らせたりもする。
では腐敗と発酵とは何が違うのか。
正解は、「同じ」。
人間にとって、いいか悪いか、
ただそれだけの違いだ。

それだけ? いやいや。
人間にとっていいか悪いか、
その境界線を見分けてきた私たちの祖先の
観察力たるや、相当なものじゃないか。
顕微鏡もない時代に、目に見えない
微生物の働きをじっくり観察して
それを恐る恐る口にして
いいか悪いかを判断してくれたのだから。

今宵は祖先たちの努力に乾杯しよう!
ビールで乾杯? それともワイン? 日本酒?
つまみはチーズ? 塩から? キムチもいい?
うーん、発酵とはなんと楽しい食文化だろう。


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澁江俊一 20年1月19日放送


アマチュアの星たち

1908年の今日は、
日本天文学会が設立された日。

アマチュア天文家と
呼ばれる人たちが世界中にいる。
特にアマチュアのレベルが
とても高い国が日本だ。

太陽の黒点の観測、
数々の彗星の発見、
超新星の発見などが日本の
アマチュア天文家たちによって
いくつもなされている。

まだ10代で貴重な発見をした人もいれば
本業がありながらその合間に
夜空を見つめ続けた人もいる。

日本、そして世界中に
星の数ほどいるアマチュア天文家たち。
技術や予算は専門家には遠く及ばなくても
彼らの愛は、これからも天文学に
新たな感動を与えてくれることだろう。


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澁江俊一 20年1月19日放送

Fir0002
短歌と天文学

1908年の今日は、
日本天文学会が設立された日。

偉大な歌人であり「小倉百人一首」の選者として
知られる藤原定家が、天文学の世界でも
大きな業績を残していることをご存知だろうか?

定家の56年にも及ぶ日記は
後に明月記と呼ばれ、国宝にもなるのだが
ここに数々の天文学的な記録が残されている。
超新星や彗星のほか、
なんとオーロラの観測も記されているのだ。

定家が暮らした西暦1200年頃は、
太陽が活発に活動し、京都でも頻繁に
オーロラが見られた。

当時は見慣れぬ天体現象は
不吉の前兆と考えられており、
人々の大きな関心事だった。

自然を観察して時を超える歌にする。
日本古来の芸術を極めた定家だからこそ、
星空への関心も誰より
強かったのではないだろうか?


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澁江俊一 20年1月19日放送

Momotarou2012
日本初の暦

1908年の今日は、
日本天文学会が設立された日。

日本で初めて使われた
日本人の手による暦は1684年の
貞享暦(じょうきょうれき)。

手がけたのは
江戸時代前期を生きた渋川春海(しゅんかい)。
32歳の時から天体を日夜観測。
その結果をもとに朝廷へ改暦を願い出た。
ところが春海が算出した日食予報が失敗。
その申請は却下されてしまう。

失敗の原因を研究するうち、
暦の参考にしていた中国と日本には
時差があると気づいた春海。
自らの観測データをもとに
日本向けに改良して貞享暦を完成させた。
コペルニクスの地動説が
まだ伝わっていなかった日本で
人々の想像を遥かに超える偉業である。

暦の改定は当時の日本にとって
なんと800年ぶり。
西鶴や近松が物語に取り入れるほど
江戸中の話題をさらったという。


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澁江俊一 20年1月19日放送


地動説のパイオニア

1908年の今日は、
日本天文学会が設立された日。

コペルニクスより1800年も前に
地球は自転していて、太陽が中心にあり、
5つの惑星がそのまわりを公転するという、
いわゆる地動説を唱えた人物が、実はいた。

アリスタルコスという
古代ギリシャの天文学者だ。
観測技術などまったくない時代に
宇宙の真実に気づいた人類の奇跡だ。
しかしその後長きにわたり
地球が宇宙の中心という天動説が主流となり
真実に気づいた者を迫害し続けた。

人間はとかく真実を見誤る生き物なのだ。

宇宙の謎を考える歴史は、
人間の謎を考える歴史と限りなく近い。


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