2009 年 5 月 30 日 のアーカイブ

土居ナンシー美由希 09年5月30日放送

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茨木のり子


じぶんの耳目
じぶんの二本足のみで立っていて
なに不都合のことやある
倚りかかるとすれば
それは椅子の背もたれだけ


詩人・茨木のり子の代表作、「倚りかからず」だ。

いつだって毅然と、凛々しく。
のり子の詩は、硬いダイヤモンドのような。

ある時、夫が病に倒れた。
看病をするのり子に、夫は聞く。

「苦しくはないか」

のり子は答えた。

「惚れておりますから」

のり子の恋は、可憐なエーデルワイスのような。

彼女はこっそり、言っていた。
「本当に大事なことは、詩には書かないの。」






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赤塚不二夫


天才にも、スランプはあった。

昭和31年のこと。
漫画家を志し、トキワ荘に移り住んだ一人の青年。

ほんとはギャグ漫画が描きたかった。
でも、思うように描けない。描けない。
彼は、漫画を捨てようと思った。

そのとき、4つ上の先輩である寺田ヒロオはこう言った。

「スランプか?でも、君はまだ、スランプになるほど漫画描いてないだろ。」

おそ松くん、ひみつのアッコちゃん、天才バカボン
後に、この悩める青年が生み出すことになるキャラクターたち。
天才漫画家・赤塚不二夫。

スランプも限界も、自分で決めただけのこと。

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門田 陽 09年5月30日放送



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ナンバー2物語 長井淳子


1999年ユニバーシアード金メダル、
2000年アジア選手権金メダル、
同年フランス国際大会金メダル。

世界選手権でもオリンピックでも間違いなくメダルが獲れる選手だ、
と誰からも言われた長井淳子。

しかし2000年のシドニーオリンピックに彼女の姿はない。
その年、引退。

「田村亮子選手に負け続けたことで得たものが私にはあります。
その経験を今後必ず生かしたい」


現役を退いたときの彼女が言った言葉は本音だったのだろうか。

対田村10戦10敗。
ただしいずれも僅差の判定。
一度も一本負けをしていない。
得意の内股でほんとにあと一歩まで田村を追い込んだただ一人の逸材だった。

2008年北京オリンピック63kg級日本代表 谷本歩はそんな長井の教え子だ。
決勝戦、谷本が金メダルを決めたのは長井の得意な内股だった。

彼女の言葉は本当だった。








no2



ナンバー2物語 土井宏昭


中学2年、半分遊びではじめた陸上競技だった。

人並み以上の体格と図抜けた運動神経の持ち主は
翌年の全国大会砲丸投げであっさり優勝。

地元ではヒーローだった。
ちやほやされた。まんざらでもなかった。

高校からはハンマー投げに取り組み、陸上の名門中央大学へ進学。
そこで彼は初めて大きな壁を目の前に見ることになる。

同じ大学の先輩 室伏広治。

自分の投げるはるか10メートル以上先を軽々と超えていく室伏のハンマーに
彼の自信は打ちのめされた。
幼いころから目立ちたがり屋で負けず嫌いの彼の前には
それからいつも室伏の背中があった。

日本選手権6大会連続2位。
「万年2位」とあだ名がついた。悔しかった。

2006年ドーハで行われるアジア大会に室伏がケガで欠場。
思わぬチャンスが訪れた。
金メダルの期待が高まった。

しかしプレッシャーなのか本来の実力を出しきれずに3位。

終了後
「いつも一番でいるよりも、いつかは一番がいいかもな」
と彼は感じた。

彼の名は土井宏昭。

その翌年の2007年、74m08cmの日本歴代3位の記録を出し
室伏広治と共に世界選手権日本代表に選ばれた。

いつかは一番になるのもいいかもしれない。




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宮田 知明 09年5月30日放送

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フィデル・カストロ


2009年のワールドベースボールクラシック。

キューバのフィデル・カストロは、

「イチローは、世界最高のバッターだ。」

「原は、投手の起用を間違えなかった。」


と、別の国の選手や監督を褒め称えた。

いろんな国の人々が、ナショナリズムに踊らされる中、

彼は純粋に野球を楽しむことを忘れなかった。

自由の国で生まれたスポーツに、

いろんなしがらみがあるのは、ちょっと悲しい。







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掲示板


きっと10年後には、せめて10年でいいから

もどってやり直したいと思っているはずだ。

今やり直せよ。

10年後か、20年後か、50年後からもどってきたんだよ、今。


とある就職サイトの掲示板に書かれていた言葉。

偉大な人の言葉よりも、

あなたの隣にいる普通の人の言葉が、

心に刺さることがある。




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数字


数字。それはただの記号である。

でも人は、数字に意味を求める。

バスケットボールの神様、マイケルジョーダンの

ユニフォームの番号は、23番。

兄が45番を使っていたため、

「尊敬する兄の、半分よりちょっとでも上でありたい。」

という願いを込めたものだった。

さて今日は、5月30日、ゴミゼロの日。

ただの駄洒落かもしれない。

ジョーダンのエピソードのような、かっこよさもない。

でも、現代社会において、

こんなに必要で、こんなに意味のある日は、

他にあるだろうか。

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