2010 年 2 月 13 日 のアーカイブ

小山佳奈 10年02月13日放送

01-kobayashi

小林秀雄

この世でいちばん難しいのは
人を励ます、ということだ。

入院中の坂口安吾を
見舞った小林秀雄。

ヒロポンの過剰摂取で
病院にかつぎこまれた安吾に向かって
「大馬鹿野郎、大馬鹿野郎」と
何十回も浴びせかけた。

そのとき安吾は
見たこともないほど
ニコニコと笑っていたという。

人を励ますということは
本当に難しい。

02-mo

アインシュタイン

「死とは、
 モーツァルトを
 聴けなくなることだ。」
 
かのアインシュタインが
のこした有名な言葉。

しかしこれ、
実は従兄弟の音楽家、
アルフレート・アインシュタインが
言ったという説もある。

相対性理論とモーツァルト。

この組み合わせの方が
たしかに神秘的でかっこいい。

名言とは
残された者たちの
感傷がつくりだす
のかもしれない。

03-nero

ネロ

希代の暴君、
ローマ皇帝ネロ。

彼はわざわざ
アルプスから万年雪を
奴隷に運ばせて
はちみつを混ぜて
デザートをつくらせた。

「ドルチェ・ビータ」

それが、
アイスクリームの起源。

苦い歴史でできあがった
甘い禁断。

いまの季節、
こたつに入って食べると
特にいけない味がする。

04-bonheur

アラン

フランスの偉大な哲学者、
アラン。

「幸福論」で有名な彼が
初めて結婚したのは77歳の時。

思いをよせつづけた女性と
運命の再会を果たしプロポーズ。
人生の終わりに訪れた
最高の最大の幸福であったはず。

しかし、
あらゆる幸福についての記述がある「幸福論」には
彼自身の幸福については一切書かれていない。

どんな哲学者だって
ほんとうの幸福は
胸にしまっておきたいもの。

05-rest

エスコフィエ

フランス料理の神様、
オーギュスト・エスコフィエ。

彼がいまだに神様と
いわれる理由は
いくつもある。

多くの文化人をうならせ
時には皇帝さえもひざまづかせる腕。
つくったレシピは5000以上。
貧しい人には無償で料理をふるまった。

でも何より賞賛されるべきは
コース料理という概念を
つくりだしたこと。

おかげで一流レストランでも
限られた予算で
食事ができるようになった。

お会計にびくびくしたくないのは
今も昔も同じ。

06-yunta

宮良長包

「沖縄よいとこ 一度はおいで
 さぁユイユイ」

二月の憂鬱に負けそうになったら
沖縄民謡「安里屋ユンタ」を聴こう。

作者の宮良長包は言う。

「音楽は栄養です。」

三線の音はたしかに体にしみこんで
心に春を呼んでくれる。

そういえば沖縄では
すでに桜は満開。

「春夏秋冬 花見て暮らす
 さぁユイユイ」

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