中村直史 12年9月9日放送



自然と人 トゥキノ四世

ニュージーランドの先住民マオリ。
彼らにとって土地とは、
人間が所有するものではなく、
神々の承認によって使うことを許された場所だった。

マオリが大切にした土地の中でも
とくに聖地とあがめられた場所があった。

1887年。マオリのリーダーが、こともあろうか、
その聖なる土地を英国女王に譲り渡してしまう。

首長の名前は
ホロニク・テ・ヘウヘウ・トゥキノ四世。
ただし、と彼は厳しい条件を添えた。
その土地一帯を永久に、そのままの姿で保全すること。

このままでは入植者たちによる乱開発をくいとめることはできない。
神々から約束された場所を守る方法はないものか。
考えた末の決心だった。

土地の名は、トンガリロという。
1990年世界遺産登録。
神々の約束の地は、世界中の自然を愛する人の聖地となった。

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