三國菜恵 12年9月9日放送



自然と人  田口ランディ

作家・田口ランディ。
彼女が物書きになろうと思ったのは、
屋久島を訪れたのがきっかけだった。

それは、大自然の力に感動したから
という理由だけではない。
そこに暮らす人々の本当の苦労を知ったからだった。

都会に暮らしてきた田口に対し、
あるとき、現地の人がこんなことばをもらす。

「どうして俺たちだけが縄文人みたいな暮らしを強いられるんだ」

田口は、現地の人はあたりまえに自然を守っているのだと思っていた。
けれども、ちがったのだ。

その日以来、彼女は屋久島の人々の声を、血のにじむような努力の数々を、
メールマガジンにして発信しはじめた。
それは、彼女の物書きとしての第一歩であり、
自然保護のための具体的な一歩でもあった。

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コメント / トラックバック 1 件

  1. 盈花 より:

    大きな自然に魅せられ、その人の人生が変わるということはあるのですね。
    いつだったか白神山地に行った時の現地ガイドさんを思い出しました。学生時代に訪れた白神で出会った「あかしょうびん」という鳥が忘れられなくて、都会で就職したのち仕事を捨て白神にきてしまったと。

    つても持たない移住の労苦ののち、結婚。生まれた女の子に鳥の名から「ひたき」と名づけたと聞きました。その名の響きと、そのガイドさんの爽やかな笑顔を再び思い出しました。

    愛することは闘うことなのでしょうか。その土地を愛し、そこで暮らし、伝えることは何かと闘わねば実現しないのかも知れません。受け身でいては自分の人生は始まらない、ふとそんなことを思いました。

    田口ランディ氏のメールマガジン読んでみたいと思います。

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