古居利康 12年11月11日放送


DanieleDG
左手の話 ⑧二刀流の男

宮本武蔵といえば、二刀流。
左右に二本の刀を構えた。

武蔵は水墨画でも名を残したが、
その作品の筆致を見ると、
左手優位の痕跡がある。

それをもって、宮本武蔵は左利きだった、
と唱える歴史家もいる。
もしかしたら、武蔵は左右両方、
同等に使えたのではないかという説がある。

武士は左の腰に二本の刀を差す。
右の腰に差すのは許されなかった。
左利きに生まれても、武家のこどもは
必ず右利きに直された。

宮本武蔵の二刀流は、
右も左も同等に力を出すための剣法だ。
二本の刀を構えたとき、
左手が弱ければ、敵の攻撃を受けることも
跳ね返すこともできない。

武蔵はたぶん左手を、右手と同等に使った。
でなければ、二刀流は不可能だった。
左利きかどうかは定かでないとしても。

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