岡安徹 12年11月24日放送



建築を続ける人たち サグラダ・ファミリア

サグラダ・ファミリア。
スペイン、バルセロナにあり、1882年の着工以来、
100年以上に渡り建造が続けられている教会堂である。
完成までに長い月日を要しているのには、理由がある。

建築家アントニオ・ガウディは、設計にあたって
いわゆる設計図をあまり描かなかった。
「美しい形は構造的に安定している。構造は自然から学ばなければならない」
と、自然の中に最高の形があると信じていたガウディは、
数学や方程式を使わず、力学的な実験に基づいた
模型の作成を重要視し、それに従って壮麗かつ丈夫な建造物を
生み出していったのだ。

予想外だったのは、スペイン内乱で当時の模型や資料が消失してしまったこと。
その後は、時代ごとの職人が伝承や大まかな外観のデッサン等を元に、
ガウディの設計構想を推測するといった形で建設が進められている。

いつまでも続く、職人たちの創意工夫。
もはや、それもサグラダ・ファミリアの魅力の一部になっている。

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