飯國なつき 14年4月19日放送

140419-03

先駆者たち③氷室冴子

氷室冴子という少女文学の名手がいた。
ジブリによって映画化された、「海がきこえる」の原作者だ。

もっと子供だったら気付かないだろう、
もっと大人であれば乗り越えられただろう、
日常の小さな“事件”たち。

そんな事柄にゆれる少女たちの姿が、
ときに繊細にときにコミカルに描かれる。

物語を支えるのは、作品によって自由自在に変わる言葉や文体だ。
彼女の、言葉に対する執着心は、
「ある作家の“句読点の打ち方”に惚れ込むあまり、
追っかけまでしていた」
というエピソードからも感じられる。

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