中村直史 14年6月22日放送

140622-05

雨の季節に 光源氏

雨がしとしとと降る夜。
あなたは、どんなことを思うだろう。

その夜も雨が降っていた。
大きな屋敷のとある部屋。

男四人が集まって話し始めたのは、
これまで出会った中で、
どんな女性がすばらしかったか。

源氏物語「雨夜の品定め」のくだり。

上流階級の女性しか知らなかった
若き光源氏は、
先輩たちが熱弁する
「中流階級にこそ、すばらしい女性がいる」
という説に感化される。

彼の幅広い女性遍歴は、
雨の降りしきるこの夜を境に、広がっていった。

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