福宿桃香 15年5月10日放送

150510-03
audrey jotekonykodik
母を生きた人 オードリー・ヘップバーン

女優オードリー・ヘップバーンは、
自らの子育てが落ち着くと
今度はその愛情を世界中の恵まれない子供たちに注いだ。

わずか1ドルの報酬でユニセフ親善大使の役目を引き受けると、
深刻な食料危機に陥っていたエチオピアやソマリアなど十数カ国をめぐり、
63歳でこの世を去るまで国際社会に支援を訴え続けた。
訪れた先々でオードリーは子供たちを
そっと抱きしめ、手を握った。母親がそうするのと同じように。
そのうち、彼女のまわりには自然と子供たちが集まるようになった。

オードリーの息子・ショーンによれば、
ユニセフの活動は彼女にとって
「自分自身の傷ついた子供時代を癒すチャンスでもあった」という。

オードリーは6歳で父親に捨てられ、
10代で第二次世界大戦を経験している。
食べ物にも、愛情にも飢えていた幼少期。
そんな幼い頃の自分と貧困で苦しむ子供たちを
重ねあわせていたからこそ、
人一倍、支援活動にのめりこんでいったのだろう。

オードリーは晩年、こんな言葉を残している。
「愛は行動。言葉だけですんだことなど、一度だってなかったわ」
その言葉の通り、彼女は命をかけて行動した。
すべての恵まれない子供たちの母として。

彼女が亡くなって、今年で22年。
その強い想いは「オードリー・ヘップバーン児童基金」という支援団体に形を変えて、
今もなお子供たちを支え続けている。

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