田中真輝 16年5月8日放送

160508-04

うつろな足音

今日は、
第二次世界大戦で命を失った
全ての人に追悼を捧げる日。

二つの世界大戦の、ちょうど間を
生きた文豪、芥川龍之介は戦争について
こう述べている。

我々に武器をとらしめるものは、
いつも敵に対する恐怖である。
しかも、しばしば実在しない架空の敵に
対する恐怖である。

関東大震災のあと、芥川龍之介は
戦争が忍び寄るうつろな足音を確かに聞いていた。

今を生きる私たちが注意深く耳をすます時、
聞こえるのはどんな音だろうか。

タグ:

«    »

topへ

コメントをどうぞ

CAPTCHA



login