小林慎一 16年8月21日放送

160821-04

文字の成立篇

栗本慎一郎は、その著書で、
文字と法律が生まれた理由の
経済人類学的な説明をしている。

まず、文明が高度になると文字が発明されるという
考え方を否定する。

西アフリカの王国ダホメでは、
極めて精密な政治体制や経済運営を行っていた。

有名な奴隷貿易ではヨーロッパの列強諸国を翻弄し
経済の近代化という意味では
イギリスやフランスよりも上といっても過言ではなかったという。

しかし、ダホメには19世紀になっても、文字はなかった。

古代4大文明にはみな文字があった。
そして、その共通の特徴は、異なった文化を持つ部族を制圧し、
統一国家をつくったことにある。

異なる部族が混在するからこそ、
正しい、つまり、征服者に都合のいい歴史を書き残す必要があり、
ハムラビ法典のように決まりごとが書いてある法が必要になったのである。

日本で文字が生まれるのは6世紀半ばである。

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