厚焼玉子 17年5月13日放送

170513-05
nekonomania
5月の花 ひなげし

ひなげし。
別名を虞美人草。

明治40年の5月だった。
夏目漱石は上野から浅草を散歩した帰り道、
名前を知らない鉢植えの花に目を留めた。
植木屋に尋ねると虞美人草だという。
漱石はふた鉢を買い求めた。

花の重さに細い茎が撓む様子も
花びらの縮れ具合も
なまめかしく美しいと漱石は思った。

漱石の初めての新聞小説「虞美人草」の連載が始まったのは
それから一ヶ月後のことである。

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