2019 年 8 月 18 日 のアーカイブ

礒部建多 19年8月18日放送

omoon
祭りの意味

日本では一年を通して、多くの祭りが行われる。
しかし、四季によって「祭り」の意味は変わる。

春は、豊作祈願。
夏は、作物が損なわれないように「風除け」や「虫送り」。
秋は、収穫に対する感謝祭。
冬は、田の神をねぎらい、新年を迎えるための新春祝い。

一貫して、農耕と結びつくが、
夏の祭りには、「厄除け」や「鎮魂」を意味したものが多い。

例えば日本三大祭りの祗園祭は、
疫病や災厄から暮らしを守るための厄除けとして始まった。
日本各地で行われる盆踊りは、
盆に帰って来る先祖の霊を迎える鎮魂の儀式である。

華やかさの裏にある、
先人たちの切なる願いに想いを馳せれば、
夏祭りの尊さに、改めて気づかされる。


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礒部建多 19年8月18日放送

Yoshi Canopus
ししの踊り

岩手県各地に伝わる
郷土芸能、鹿踊り(ししおどり)。
鹿という漢字を当ててししと読むのは
かつて日本で山の獣の肉のことを「しし」と
呼んでいたからだと言われている。

角の生えた面をかぶって
人がシカになりきって
激しくも美しい舞を踊る。
着物を着て、太鼓を叩きながら
長い黒髪を揺らし
大地を踏み鳴らして踊る。

シカになりきることで
肉をくれる獣たちに感謝し
また肉をいただけるよう祈願し
魂を供養するのだ。

人と獣の間には
境界などない。
人もまた自然の一部に過ぎない。
鹿踊りを見ていると
そんな不思議な気分になる。


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澁江俊一 19年8月18日放送

田附宏秀
たちねぷた

たちねぷた
という祭りの名を
聞いたことがあるだろうか?

青森市のねぶたは
おそらく見たことがあるだろう。
あのねぶたが立ち上がった…
そんな姿を想像してみてほしい。
それが、たちねぷただ。

高さはおよそ20m。
青森県五所川原市の祭りである。
明治から大正にかけて
どんどん高さを競い
山車が巨大になっていったが
やがて街に電線が張りめぐらされ
たちねぷたは、一度は消え去った。

それが1996年
わずか一枚の写真をもとに
およそ80年ぶりに
市民たちのボランティアにより見事に復活。
今もなお多くの人々を魅了している。

ヤッテマレ ヤッテマレ
たちねぷたに鳴り響くこの掛け声こそ、
地元の人々の誇りなのだ。


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礒部建多 19年8月18日放送


消えた花火師

夏といえば、花火大会。

令和になった今でさえも、
「玉屋」の掛け声を耳にすることがある。

「橋の上 玉屋玉屋の声ばかり なぜに鍵屋と 言わぬ情無し」

これは、花火師である玉屋の人気を裏付ける狂歌である。

当時の玉屋人気は相当なものであり、
浮世絵の画題として描かれる花火も、
ほとんどが玉屋のものだったとか。

しかし天保14年、
玉屋は失火によって全焼、
街並みを半丁ほども焼失させてしまい、江戸から追放処分に。
わずか一代で家名断絶となってしまう。

人々を虜にする魅力。
あっという間に消えゆく儚さ。

ふと思う。
玉屋こそが、花火のようだと。


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松岡康 19年8月18日放送

郡上市観光課
終戦の日の盆おどり

日本三大盆踊りの一つ、郡上おどり。
数万人もの人が、午後8時から翌朝5時まで徹夜で踊り続ける。

太平洋戦争中、このような盆踊りも次々と規制され、
郡上おどりも例外ではなく、規模が縮小された。

8月15日、終戦の日。
この日、郡上おどりは玉音放送のため休止となっていた。

夕方、街にだんだんと人が集まり、盆踊りが始まった。
踊りの輪は次第に広がり、二百三十人ほどが
午後十一時半ごろまで踊り続けたという。

辛く、長かった戦争。
終戦の日、彼らはどの様な思いで踊ったのだろうか。


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奥村広乃 19年8月18日放送

kazutan3@YCC
わっしょい

「わっしょい わっしょい」

お神輿を担ぐ時の、あの威勢のよい声。

この掛け声の由来は諸説あるという。

お神輿はみんなで一つになって背負うもの。
みんなが「和して背負う」。
そこから「わっしょい」に転じたという説。

お神輿に神様が降りてきてくださったという意味の
「和上同慶(わじょうどうけい)」の
「和上」が変化したという説。

ヘブライ語の「主の救いが来る」を意味するフレーズに
由来するという説。
なんでも「わっしょい」に発音が近いのだとか。

「わっしょい わっしょい」

理由はわからずとも
声に出せば元気が出てくる。
なんとも不思議な言葉である。


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松岡康 19年8月18日放送


花火大会のはじまり

夏のお祭りといえば花火大会。

大空という大画面に、大迫力の光の演出。
日本人は花火が大好きだ。

しかし、この花火大会、
なぜ夏に行われるのかを知っている人は
少ないのではないだろうか。

花火大会のはじまりは、
送り盆の時期に、魂の鎮魂のために打ち上げられたものだといわれている。

もともとは先祖をお送りする送り火のための花火だったのが、
いつしか夏のイベントに育っていったのだ。

花火を見ると切なくなる気がするのは、
そういった歴史があるからかもしれない。


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奥村広乃 19年8月18日放送

Tomomarusan
縁日

お祭りと聞くと
「縁日」を思い浮かべる人も多いのでは。

神社の境内に並んだ数々の屋台。
威勢のよい客引きの声。
イカ焼き、わたあめ、ベビーカステラ、お好み焼き。
いろんな音や香りが混ざり合った、
なんとも言えないノスタルジックな空間。

ゆかりのある日、と書いて縁日。
この日にお参りをすると神仏とご縁が結ばれ、
より多くのご利益があるのだとか。

屋台を楽しむのもいいけれど、
縁日の時は心穏やかにお参りしてみては。


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