大友美有紀 13年10月6日放送



金原まさ子 ほんとうだけどウソ

金原まさ子が2010年に出した第3句集
「遊戯(ゆげ)の家」に
「九十九歳の不良少女」という惹句がついた。
それを機に取材の申し込みが入るようになった。
記者の関心は彼女の年齢にあった。

 しかし、わたしはみなさんが期待するような人格者でも
 カワイイおばあちゃんでもありませんから、
 あまりお役に立たなかったでしょう。

「遊戯の家」の最終章は、
エイズで亡くなった映画監督のデレク・ジャーマンが、
最後の日々を過ごした庭を思って書いた。
それは、記者が期待する99歳のイマジネーションではなかっただろう。
金原自身は年をとればとるほど書くものが自由になるという。

 「ほんとうですけど、ウソなのです」
 「ウソですけど、ほんとうなのです」
 というような俳句のつくりかたをしたいと、
 わたしは思っているのです。

2013年第4句集「カルナヴァル」を出版。
虚空から沸いて出たものが跋扈する「祭」のような句集になった。
すごい102歳だ。

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