大友美有紀 16年1月3日放送

160103-04

「小林一三」 阪急百貨店

箕面有馬電気軌道は、阪神急行電鉄となり、
神戸線が開通すると梅田駅は大きなターミナル駅となった。
毎日十二、三万人の乗客が利用する。
創業者の小林一三は、ここに百貨店を開業する構想を抱いた。
当時の百貨店のほとんどが呉服店から出発し、
駅から離れた場所にあるため、
自動車での無料送迎サービスを行っていた。
一三は、これを自分の電鉄事業と結びつけたらどうだろうと
考えたのである。

 乗客の全部が買い物をする訳ではもとよりないが、
 それでも煙草を買い昼食を食うぐらいのことは
 誰でもするだろう。
 それにはここから自動車で各自の百貨店へ行くよりも、
 ここで用事が足りるような百貨店を
 新設するに超したことはない。

 
当時日本にも外国にも
百貨店を経営する電鉄会社はなかった。
希代のアイデアマン、小林一三は前例がないからといって、
やって悪いことはない、と百貨店事業をスタートさせた。

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