名雪祐平 16年1月30日放送

160130-01

首の行方 吉良上野介

313年前の今日、1703年1月30日。

赤穂浪士47士の討ち入りによって、
吉良上野介が暗殺された。

雪ではなかった。
月の光が、上野介の首を照らした。

首は箱に詰められ、
赤穂浪士の亡き主君が眠る
泉岳寺の墓前に供えられた。

泉岳寺の僧侶は
首を吉良家へ送り返し、
引きかえに受取りをもらった。

いまでいう領収書である。
領収書には一筆、こう書かれていた。

首一つ

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