三國菜恵 15年8月15日放送

150815-03

戦争と平和 坂口安吾

太平洋戦争が本格的にはじまった日、
ラジオから流れてくる放送に
日本中が緊張していた。

そんな中、坂口安吾はふらりと散歩へ。
「お魚を買ってきてくださらない」と
友人夫婦に頼まれていたから。

安吾は魚屋で焼酎までご馳走になった。
夕陽を浴びながら、すっかりいい気分。
けど、本心は決して穏やかではなかった。

 日本は負ける、否、亡びる。
 そして、祖国と共に余も亡びる、と諦めていた。

ギスギスした空気の中、命をかけて楽天的であり続けた。
そうした人たちによって、戦後、文学はまた生まれることができた。

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