2017 年 1 月 8 日 のアーカイブ

佐藤日登美 17年1月8日放送

170107-01 Dave Sizer
おとな 鈴木一朗の卒業文集

おとなになったら、なりたいもの。
小学六年の卒業文集に、こう書いた少年がいる。

 僕の夢は一流のプロ野球選手になることです。
 (中略)
 三年生の時から今までは三百六十五日中三百六十日は激しい練習をやっています。


その少年は、鈴木一朗。
今メジャーリーグで活躍しているイチロー選手である。

その文集からは、イチロー選手が小学生のときから
状況を正しく分析し、
しっかりと目標を定め、
誰よりも努力していたことが伺える。
それは、おとなになった今も変わらない。

2016年、イチローは日米通算4300安打の記録を打ち立てた。


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佐藤日登美 17年1月8日放送

170107-02 aaron_anderer
おとな 安心とは

漫画「スヌーピー」のなかで、
主人公のチャーリーブラウンと、
その友だち、ペパーミント・パティが大きな木の下で話している。

テーマは、「安心」。

小学生にしてはなかなか大きなテーマだが、
チャーリーブラウンはこう答える。

 安心っていうのは、
 車の後部座席に寝ているときのことだよ。
 君は子どもで、お父さんとお母さんは前の席に座っていて、
 心配することはなんにもない。


けれど、そのすてきな答えが気に入ったペパーミント・パティに対して
チャーリーブラウンはこう続ける。

 でもそんなのはずっと続かない!
 君は突然おとなになって、そしたら
 もう二度と車の後部座席でなんか寝れなくなっちゃうんだ!


おとなって、なんだかちょっと窮屈そう。
哲学的な回答をするチャーリーブラウンも、
本当のおとなになるのはもう少し先のようです。


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佐藤日登美 17年1月8日放送

170107-03 iamvhl
おとな ドラえもんのことば

ドラえもんがのび太にこんなことを言うシーンがある。

 おとなってかわいそうだね。
 (中略)
 自分より大きなものがいないもの。
 よりかかってあまえたり、
 しかってくれる人がいないんだもの。


ドラえもんがのび太に伝えたかったのはきっと、
お父さんもお母さんも一生懸命仕事をしていて、
のび太のことを想って叱ってくれているということ。

藤子・F・不二雄が描く「ドラえもん」にはときどき、
子どももおとなもハッとするようなことばが出てくる。


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森由里佳 17年1月8日放送

170107-04 kndynt2099
おとな Mr.Children

日本を代表するバンド、Mr.Children。

その名前の由来について、
メンバー、桜井和寿はこう語っていたという。

 Childrenという言葉がすごい好きで。
 でも、10年、20年経った時に、
 シワだらけの顔でCHILDRENもないだろうってことで、
 正反対の、オトナを意味するMr.を付けたんだ。



無垢な子供のように鋭い言葉も、
経験豊かな大人のように相手を包み込む言葉も、
自在にメロディに織り込むMr.children。

彼らの心は果たして
子供のようなオトナ、か。
オトナのような子供、か。


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森由里佳 17年1月8日放送

170107-05 decafinata
おとな Mr.Children 彩り

大人って、働くんでしょ。
働くって、つらいんでしょ。

そう思っている若者へ、聴いてほしい歌がある。


 僕のした単純作業が この世界を回り回って
 まだ出会ったこともない人の笑い声を作ってゆく
 そんな些細な生き甲斐が 日常に彩りを加える
 モノクロの僕の毎日に 少ないけど 赤 黄色 緑
    (♪Mr.Children 「彩り」)



だから。
すべての働く大人の毎日は、カラフルなのだ。


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森由里佳 17年1月8日放送

170107-06 Moyan_Brenn
おとな Mr.Children HERO

成人式を迎える人たちに聞いてみたい。
大人になるって、どういう気分ですか?

成人式をとうに迎えた人たちにも聞いてみたい。
大人になってみて、どんな気分ですか?


Mr.Childrenは、こう歌っている。

 (残酷に過ぎる時間の中で
 きっと十分に僕も大人になったんだ)
 悲しくはない 切なさはない
 ただこうして繰り返されてきた事が
 そうこうして繰り返していくことが
 嬉しい 愛しい
     (♪Mr.Children HERO)



過ぎ去った過去でもなく、
まだ見ぬ未来でもなく、
時の流れそのものをいとおしく思うのが、
大人というやつなのかもしれません。


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蛭田瑞穂 17年1月8日放送

170107-07 Norio.NAKAYAMA
おとな 山口瞳

毎年の成人式の日、
洋酒メーカーが出す広告で作家の山口瞳が
新成人に向けてメッセージを寄せるのが恒例になっていた。

 二十歳の諸君!今日から酒が飲めるようになったと思ったら大間違いだ。
 諸君は、今日から酒が飲むことについて勉強する資格を得ただけなのだ。
 仮免許なのだ。
 最初に陰気な酒飲みになるなと言っておく。
 酒は心の憂さを払うなんて、とんでもない話だ。
 悩みがあれば、自分で克服せよ。悲しき酒になるな。
 次に、酒を飲むことは分を知ることだと思いなさい。
 そうすれば、失敗がない。
 第三に、酒のうえの約束を守れと言いたい。
 諸君は、いつでも、試されているのだ。
 ところで、かく言う私自身であるが、
 実はいまだに、仮免許がとれないのだ。
 諸君!この人生、大変なんだ。



サントリーオールド新聞広告「人生仮免許」より


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蛭田瑞穂 17年1月8日放送

170107-08
おとな 菊池寛

芥川賞、直木賞を設立し、多くの才能を発掘した作家、菊池寛。
菊池は小説家を目指す若者に向けてこんなメッセージを遺している。

 僕は先ず、「二十五歳未満の者、小説を書くべからず」という規則を拵えたい。
 十七、十八乃至二十歳で、小説を書いたって、しようがないと思う。(中略)
 小説を書くということは、紙に向って、筆を動かすことではなく、
 日常生活の中に、自分を見ることだ。(中略)
 学生なら学校生活、(中略)会社員は会社の仕事、各々の生活をすればいい。(中略)
 かくの如く、生活して行き、而して、人間として、生きて行くということ、
 それが、すなわち、小説を書くための修業として第一だと思う。



菊池寛「小説家たらんとする青年に与う」より



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