熊埜御堂由香 13年5月19日放送


akio長野
緑のはなし 丸山健二の田舎暮らし論

今年70歳になる、作家丸山健二。
文壇とはかかわりを持たず、
「孤高の作家」と呼ばれることもある。

東京で一時、サラリーマンをしていたが、
芥川賞を受賞したのち、
25歳で長野県の郷里に移住。
自然の中で暮らしながら、小説を書き続けている。

近年、丸山は、団塊の世代が
退職後に田舎に移住する
「田舎暮らし」現象について
深く憂えるようになった。

都会からの移住者の求める自然が
牧歌的で、優しい、うわべのイメージだけで
捉えられているからだ。
そうやって移住を決めて
挫折したひとを丸山はたくさん見てきた。

丸山が、田舎暮らしについての
思いを綴ったエッセイには、
こんなタイトルがつけられている。

 『田舎暮らしに殺されない法』。

自然の手ごわさを知っているからこそ。
丸山健二が描きだす緑は
厳しく、力強く、そして美しい。

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