奥村広乃 13年10月13日放送



引越しに欠かせない物

引っ越しにかかせない段ボール。
その歴史は100年以上さかのぼることができる。

1904年。
当時の日本には、「電球包み紙」とよばれる
ジグザグと折り目をつけたボール紙が使われていた。
電球やガラス瓶など割れやすいものを包むために用いられていたが、
弾力性がなく品質的には不十分だった。

日本ではじめて段ボールが作られたのは1909年。
井上貞治郎によって機械化、量産化された。
厚紙を貼り合わせ、弾力性のある段ボールは
日本の産業化の波にのり、またたく間に広まっていった。

「きんとま」。

井上は、これを経営哲学としている。

「きん」はお金と、鉄のように硬い意志。
「ま」は真心の真と、あいだの間を意味している。

硬い意志、お金、真心、間。
この4つを握ったら死んでも離すな。

そんな井上が生み出した段ボールは、
今も大切なものを包み、守り、運んでいる。

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