2014 年 3 月 9 日 のアーカイブ

熊埜御堂由香 14年3月9日放送

140309-01
ercolemarchi
からだの話 ピナ・バウシュの問い

ドイツの前衛的な女性舞踏家、
ピナ・バウシュ。

彼女は若いダンサーたちの指導に当たる時
つねにこう問い続けた。

あなたは、誰ですか?

自分の存在を、身体だけで表現する。
その厳しい問いかけは、彼女が亡き今も、
舞台の上で生き続けている。

topへ

熊埜御堂由香 14年3月9日放送

140309-02
komehachi888
からだの話 よしもとばななの健康

作家、よしもとばなな。
小さいときから体が弱かった彼女が、
健康について対談した時にこんな話がでた。

 風邪をひく勇気がないと健康じゃない。
 病気をしても、大丈夫だってどこかで思える、
 そういう魂そのものが健康なんじゃないか。

 
大人になり、いつの間にか、
「よしもとさんは、健康そうですね」と
周りから言われるようになったという。

きっと彼女の中では、
からだと心の歯車がぴたっと合って
ゆっくりでも、きちんと、今日も動いている。

topへ

茂木彩海 14年3月9日放送

140309-03
InfoMofo
からだの話 池谷裕二

こんな実験がある。
一人には、お箸を横にした状態のままくわえてもらい、
もう一人には、お箸を縦にした状態のまま唇ではさんでもらう。
そのまま同じマンガを読んでもらい、その面白さを点数で評価してもらうのだ。

結果、高得点を出したのは、お箸を横にしてくわえた人のほう。

これは、口を横に開くという笑顔に似た状態を、
からだのほうに強制的につくることで
それを脳が「マンガは面白い」と勘違いしてしまうからだという。

最新の脳科学をわかりやすく書籍にし、
講義活動を行っている脳科学者の池谷(いけがや)裕二は言う。

 脳はからだに引っ張られる形で活性化される。
 人間は脳から変わらない。からだからしか変えられないと私は考えます。

脳みそでじっと考えるより、からだを動かして感じるままに。
正直に生活してみると
探していた答えが、案外簡単に見つかるのかもしれない。

topへ

小野麻利江 14年3月9日放送

140309-04
Matthew
からだの話 マイケル・ジョーダン

バスケットボールの神様、マイケル・ジョーダンは
試合開始早々、何本かシュートをはずしても、
ことさらに、気にしたりはしなかった。

「よし、リズムはつかめているぞ。これからだ。」

からだにそう言い聞かせて、プレーを続けていたという。

意志の力で、からだはきっと、いい方に動く。

topへ

薄景子 14年3月9日放送

140309-05
【丹尼斯®】
からだの話 谷川俊太郎

だれかにやさしい言葉をかけてもらうと、
肩の力がふっと抜けたり、
からだがあたたかくなる感覚がある。

人のからだは、
毎日いろんな言葉をきいて
その波動を感じているのだろう。

詩人、谷川俊太郎は、
「さようなら」という詩の中で
寿命をまっとうする時の
からだへの想いをこう綴る。

 心臓さんよ どきどきはらはら迷惑かけたな
 脳髄さんよ よしないことを考えさせた
 みんなみんな悪く思うな 
 君らあっての私だったのだから

迷惑かけたな よしないことを考えさせた…
心当たりのある言葉たちが、
胸にぎゅんぎゅんしみこんでいく。

いま、こうしている瞬間も、
愚痴のひとつもこぼさずに
ただもくもくと働きつづけてくれている
自分のからだに、感謝したい。

topへ

薄景子 14年3月9日放送

140309-06
org
からだの話 がばいばあちゃん

芸人、島田洋七を育てたことで知られる、
佐賀のがばいばあちゃん。

食べるものにも事欠くほどの極貧生活を
底抜けに明るくたくましく生きた彼女の言葉は、
笑っちゃうほど豪快だった。

あるとき、洋七が38度を超える熱で
うんうんうなっていると、

 「よし、大丈夫。お前なら40度は出せる」

と言って励ました。

丈夫に大をつけて、大丈夫。
がばいばあちゃんの「大丈夫」は、きっと
どんな薬よりも、からだと心に効く。

topへ

茂木彩海 14年3月9日放送

140309-07
Roberto_Ventre
からだの話 國母和宏

現在、アメリカで活躍するスノーボーダー、國母和宏。

体の動きから自然に生まれたスタイルを生かす彼の滑りは、
誰にも真似できないという。

スノーボードにどっぷり浸かって消えていきたい。

からだを信じれば、人生はシンプルに強くなる。

topへ

小野麻利江 14年3月9日放送

140309-08
naoyafujii
からだの話 三浦知良

47歳になる今も、Jリーグ・横浜FCで
現役でプレーを続ける、
「キング・カズ」こと三浦知良。

今までに培った経験とテクニックに
磨きをかけることはもちろん、
年を重ねるにつれ、
より質の高いトレーニングを追求してきたという。

さぞかし、自らの体を慎重に気遣って
プレーを続けているのだろうと思いきや、
必ずしも、そうではないようだ。
カズは言う。

 僕は基本的に、日常生活ができるなら、
 試合にも出られると思ってる。
 それでケガが悪化したこともあるし、
 ベストの状態でなければ、
 チームに迷惑をかけるという意見もあるだろう。
 でも100%治るまで休んでいたら、
 いつまでかかるか分からない。
 この年齢で1ヶ月も2ヶ月も休んだら、
 選手生命も終わってしまうしね。

選手を長く続けるために、あえて体に負荷をかける。
挑み続ける者にしかわからない境地が、ここにある。

topへ


login