熊埜御堂由香 15年3月15日放送

150315-03 Bob Jagendorf
旅のはなし 桐島一家の長い旅

エッセイストとして活躍する桐島洋子さん。
3人の子どもをシングルマザーで育てた。
40歳目前をむかえたとき、一番下の男の子は8歳になったばかり。
忙しい毎日で、子どもと向き合えない苛立ちを抱えていた。

そしてふっと、決心した。
よし、この1年は静かな田舎町で、徹底的に子どもと向き合おう。
失業を心配するまわりには、こう返した。
この休暇は、私たち親子にとって最上の投資よ。

流れ着いたのは、アメリカのイースト・ハンプトン。
森の中で転げ回り、大雪の日には、かまどの火で家族で暖まった。
英語が全くできなかった子どもたちは、街の人気者になった。
旅先が、いつのまにか第二の故郷になり、
最後には、学校が終わる来年の夏まで帰らないと譲らなかった。
1年ですっかりたくましくなった子どもたちを前に
さみしくて、うれしいと洋子さんは思った。

末の男の子だった桐島ローランドさんは
その時をふりかえってこう言った。

 僕の母は、何も諦めないひとでした。
 僕たちも母に鍛えられ、悪くない育ち方をしたと
 思っています。



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